様々な局面を経験することで、どのようにゲームを組み立てていくべきかを理解できるようになるでしょう。
前回はここでこう指したからここを攻められて不利になった、有利になった。これは大事な知識です。
しかし、対局数というのは将棋の強さに直結するものではありません。
たまに入るラッキーパンチが気持ちいいからひたすら指す…こんな指し方をしている人がはたして強くなれるのでしょうか。
経験が棋力になる瞬間というのはわかりづらいものです。というのも、「見えるか」、「見えないか」、これで判別するしかないので。
たとえばこんな局面(ほとんどあり得ないですが)、どんな手を考えますか?
とりあえず角交換してから考える、みたいな人は級位者を抜け出せていません。
たとえば3四歩打とかでもいいので、ただの角交換以外の手を見えるようになってみましょう。
仮に3四歩が一番最初に見えた手だったとして、その先の展開も「見えた」うえで打てるようにしてみましょう。
経験より、気づきのほうが案外棋力に繋がったりします。
いずれわざとらしい攻めでもない、しかし着実に相手を攻める手が見えてくるはずです。